タマゴの上下

2021年7月16日

タマゴって尖っている方が上だと思ってたんですけど、パックで売られているものを見ると尖っている方が下になっていました。もちろん、一つとか二つとかじゃなくて、全部です。

上の方が大きいって、なんだか不安定に思いませんか?

調べてみると、いろんな説が出てきます。でも、科学的な根拠がはっきりしていない話がほとんど。信頼できそうなのは、JA全農たまご株式会社のこちらの記事。

その理由は、丸い方(鈍端)よりも鋭端の方が強度が強いからです。鋭端を下に置くことで、パックを置くときなどの衝撃に備えています。

引用元: https://www.jz-tamago.co.jp/customer/atoz/basic/a2z00017914/

なるほど。機械的な衝撃の強さなんですね。そう言われてみると、ゆで卵を割るときに、尖っている方は割りにくいように思います。

でも、この文章の続きにはこんな曖昧な文章も。

また、通常鈍端に気室と呼ばれる空気の部屋ができますが、こちらを下にすると気室が卵内を移動してしまい、品質劣化を早めてしまうと言われています。

「言われています」っていうのは、いかにも根拠が薄いですよね。こういう節を書いているサイトはたくさんあります。でも、どれもはっきりした根拠が書かれていません。

もう少し調べてみたら、ハッキリとしたことが書かれている記事がありました。

すこし古い研究ですが、実際にとがった方が上、下、横向きの卵70個ずつで比較試験をした論文がありまして、これによると
『どちらを上にしても、保存性は変わらない』
という結果が出ています。(※1)
(※1 今井忠平“鶏の研究” 1969

引用元: http://www.cgegg.co.jp/blog/%E3%81%9F%E3%81%BE%E3%81%94%E3%81%AE%E3%83%93%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%AA%E7%A7%91%E5%AD%A6/3756/

実際に実験した研究論文が発表されているのであれば、これが信頼性が高そうに思います。残念ながら、この論文自体は見つけることができませんでしたが。

卵は尖ったほうをしてたにして保存するのが正しそうです。でも、「気室を下にすると云々」との説明は都市伝説みたいですね。単に機械的な強度が理由だと思っていいんじゃないでしょうか。

雑記